戦後の欧州の歴史を知るに良い著書:「拡大EU」を読んで

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「拡大EU:東方へ広がるヨーロッパ連合」 町田顯著 東洋経済新報社 1999年刊

 著者は証券会社勤務から執筆時には㈱大和総研で、中・東欧の旧社会主義諸国の市場経済化促進のコンサルタント活動に従事。書かれた時期1999年は、EUが東方への拡大を志向し、単一通貨「ユーロ」が生まれ三年後には参加各国の通貨が消え市場で「ユーロ」のみが使われるという、EU発展の時期に相当する。現在では、ギリシャを始めとする数カ国の経済が困難な状態に陥っているが、この時期は、EUに加わりさえすればバラ色の未来が約束されると信じられて中・東欧更には地中海のマルタ・キプロス、更にはトルコまでもがEUへの参加の活動を行っている時期。著者が言うには、「EUは弱肉強食タイプでグローバル化を指向するアメリカ型の市場経済ではなく、協調的で民生重視のヨーロッパ型自由経済をms座している。参加国の多くが社民政権であり、"社会的な市場経済”への傾斜が強まっている」と。団結を強力に推進するフランス、ドイツそれに一歩引きながらも常に主導権を取ろうとするイギリスを中核に据えたEUの歴史や今後の成り行きは、日中韓の東アジアでの共同市場形成の可否や意味の参考になると思われる。
 世界史を纏まった形で勉強してこなかった自分にとって、EUのみならず戦後のヨーロッパ歴史を理解するには良い本だった。

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